インフルエンザ吸入薬の薬害の可能性

インフルエンザ治療薬はその作用機序は多くないものの、製剤は様々なものが発売されております。
内服薬や吸入薬、点滴注射、1回だけの吸入で効果が持続する吸入薬など様々です。
これらの薬剤は安全に使用できるものでしょうか。
実体としてはほとんど問題となっておりません。
しかし、過去に異常行動や自殺企図が疑われた内服薬もありました。
この内服薬については副作用と薬との因果関係が認められないため薬害とは言えないものの、現在に至ってもその注意喚起がなされております。
吸入薬については異常行動や自殺企図と薬の間に因果関係が疑われることは起こっておりません。
あくまで、インフルエンザにかかったことによる異常行動や自殺企図の可能性があるのみです。
また、他の副作用についても重大なものはあまり報告されず安全に使用できると思われます。
しかし、米国において喘息や気管支疾患の患者の肺の機能が急激に悪化したとの報告があり、喘息などの気道に疾患を持つ方には薬害の恐れがあり、使用を勧められません。
ただし、これは米国におけるもので、日本の添付文書においては、重要な基本的注意に書かれており、全く使用してはならない程度のもので、実際の診察においても、医師が慎重にこの点を勘案しながら喘息の方に吸入薬を処方することもあり得ます。
医師の勘案によって、この部分の安全性が担保されているわけです。
通常は呼吸機能の低い方には内服薬が選択されるのが自然ですが、内服薬に耐性があった年度ではそうであったように例外は常に存在します。
インフルエンザの吸入薬においては、患者さん側からの薬害の不安が多いものの、医療従事者側の判断や説明などの担保によって、全体としては安全に使用できます。